Next.jsとReactの違いは?技術選定の基準を解説【初心者向け】

モダンWeb開発

この記事のポイント

ReactはUI構築用ライブラリ、Next.jsはSSR・SSG・ISRを標準搭載したReactベースのフレームワーク。SEO対策や高パフォーマンスが必要なWebアプリにはNext.js、シンプルなUI構築にはReactが最適。

Next.jsとReactの違いは?技術選定の基準を解説【初心者向け】

「Next.jsとReactの違いがわからず、プロジェクトにどちらを選ぶべきか、SEOやパフォーマンス面での最適な判断基準を知りたい」と悩んでいませんか。モダンなWeb開発において、この2つの選択は非常に重要です。

こうした疑問に答えます。

本記事の内容

  • Next.jsとReactの機能や仕組みの比較
  • それぞれのメリット・デメリット
  • プロジェクト別の技術選定の判断基準

結論として、ReactはUI構築のためのライブラリであり、Next.jsはReactをベースにSEO対策やレンダリング機能を強化したフレームワークという違いがあります。開発の目的によって、最適なツールは異なります。

この記事を読めば、Webサイトの目的に合わせた最適な技術選定ができるようになり、高パフォーマンスなアプリ開発を実現できるはずです。ぜひ最後までご覧ください。

Next.jsとReactの仕組みの違い

Next.jsとReactの構造的な違いを表現した抽象的なテクノロジー画像

Next.jsとReactの違いは、その役割の範囲にあります。ReactはUIを構築するためのライブラリですが、Next.jsはReactを拡張したフレームワークで、Next.jsとはReactをベースに高速化やSEO対策の機能を標準で備えた構成です。

Reactは自由度が高い半面、ルーティングなどの機能を自分で選ぶ必要があります。対してNext.jsは開発に必要な機能が最初から揃っており、高度な最適化が可能です。

比較項目ReactNext.js
定義UI構築用ライブラリReactベースのフレームワーク
開発元MetaVercel
レンダリング主にCSRSSR / SSG / ISR / CSR
ルーティング外部ライブラリが必要標準搭載
パフォーマンス開発者の実装に依存自動最適化機能が豊富

レンダリング方式の違い

Webサイトを表示するデータ処理の方法において、Next.js React 違いは顕著です。Reactはブラウザで描画するCSRを基本とするため、初回表示やSEOに課題が出ることもあります。

一方のNext.jsは、サーバー側でHTMLを生成する多様な方式をサポートしています。

  • SSR:リクエストごとにサーバーでHTMLを作る
  • SSG:ビルド時にHTMLを生成して高速配信する
  • ISR:公開後もページの内容を定期的に更新する

Next.jsは初期読み込みが速く、検索エンジンに情報を伝えやすいためSEOに強いのが特徴です。

ルーティング機能の有無

ルーティングとは、URLに合わせて表示ページを切り替える仕組みを指します。Reactにはこの機能が含まれていないため、React Routerなどの外部ライブラリの導入が必須です。

Next.jsはファイルシステムベースのルーティングを標準搭載。特定のフォルダへファイルを置くだけで、ファイル名が自動的にURLとして認識されます。

App Routerという最新構成を使えば、ディレクトリを作るだけで直感的なページ管理が可能です。詳しいNext.js App Routerの仕組みは、開発効率を大幅に高める大きなメリットとなります。

サーバーコンポーネントの採用

最新の開発において注目すべきNext.js React 違いは、サーバーコンポーネントの扱いです。従来のReactは全ての部品をブラウザ側で実行するため、通信量が増える傾向にありました。

Next.jsはReact Server Componentsを標準で採用しています。サーバー側で処理を行い結果だけを届けるため、ブラウザの負荷が劇的に減る仕組みです。

JavaScriptのファイルサイズを小さく抑えられるため、読み込み速度の高速化を同時に実現します。セキュリティ面でも非常に有利な設計といえます。

データ取得方法の違い

外部APIからデータを取得する際のアプローチも、両者で大きく異なります。Reactは描画後にデータを取得することが多く、画面が表示されるまで待ち時間が発生しがちです。

Next.jsはコンポーネントを非同期にすることで、サーバー側でデータを取得してからページを表示できます。

  1. サーバー側で取得:データベースへ安全にアクセスできる
  2. HTMLを生成:データが含まれた完成済みのページが届く
  3. キャッシュ制御:情報の保存と再利用がシンプルに行える

Next.jsを活用すれば、複雑なデータの取得やNext.js API開発を通じたバックエンド連携、キャッシュ管理を高度に自動化できます。

Reactを採用するメリット

Next.jsとReactの構造的な違いを透明なクリスタルブロックの重なりで表現したイメージ画像

ReactはUI構築に特化したJavaScriptライブラリです。Next.jsとの違いを理解すると、プロジェクトに最適な選択ができます。

学習リソースが充実している

Reactは世界中で使われており、学習するための情報が非常にたくさんあります。初心者でも公式ドキュメントや技術ブログを参考に、スムーズに開発を始められる環境です。

  • 公式チュートリアルが丁寧で基礎を学びやすい
  • エラーの解決策がネット上に豊富にある
  • 周辺ツールの使い方も広く公開されている

多くの開発者が利用しているため、困ったときも助けを得やすいのが特徴。スキルの習得がしやすく、エンジニアとしての価値も高まります。

柔軟なシステム構成を組める

ライブラリであるReactは、開発のルールを自由に決められるのが魅力です。特定の形式に縛られず、必要な機能だけを組み合わせてアプリを作れます。

  • ルーティングや状態管理の手法を自由に選べる
  • プロジェクトの規模に合わせた構成が可能
  • 好みのUIキットを柔軟に導入できる

自由度が高いため、既存のシステムに部分的に導入する場合にも適しています。エンジニアの好みや経験に合わせて、最適な開発環境を整えることが可能です。

シンプルに公開できる

Reactで作ったアプリは、サーバー側の複雑な設定なしで簡単に公開できます。ビルドすると静的なファイルになるため、専門的な知識がなくてもデプロイが完了します。

  1. ビルドツールで静的ファイルを生成
  2. ホスティングサービスへアップロード
  3. サーバー設定不要でWebサイトが公開

運用コストを抑えたいツールや、小規模なアプリ制作に非常に向いています。手軽に素早くアプリを動かしたい場合に、Reactは最適な選択肢です。

Reactを採用するデメリット

Next.jsとReactの構造的な違いを象徴するハイテクな光の概念図

Reactをプロジェクトに採用する際は、いくつかの注意点が存在します。ReactはUIを構築するライブラリであり、アプリとして完成させるには開発者が機能を補う必要があるからです。

システム構成の選定コストが大きい

ReactはUI機能に特化しているため、システム構成をゼロから選定するコストがかかります。ルーティングやデータ取得などの不可欠な機能が、標準では含まれていないためです。

開発環境を構築する際のNext.jsとの違いを以下の表にまとめました。

機能React単体での対応Next.jsでの対応
ルーティング外部ライブラリの導入が必要標準のファイルシステムルーティング
状態管理Redux等の検討が必要標準Hooksで完結可能
API通信Fetchの構成を自作API Routes等が統合済み

最新のReactでも、Next.jsほど包括的なフルスタック機能は備わっていません。ライブラリの依存関係管理や環境構築に、多くの工数を割く必要があります。

本格的なSEO対策が難しい

Reactは検索エンジン最適化であるSEO対策が難しい側面があります。標準の動作がブラウザ上でJavaScriptを実行するクライアントサイドレンダリング(CSR)だからです。

CSRとNext.jsが提供するサーバーサイドレンダリング(SSR)の違いを確認しましょう。

  • クライアントサイドレンダリング(CSR)
    • ブラウザでHTMLを生成するためクローラーの認識リスクがある
    • SNSシェア時のOGP設定が非常に困難
  • サーバーサイドレンダリング(SSR)
    • サーバーでHTMLを生成するため検索エンジンに強い
    • 動的なページでも正確なメタ情報を付与できる

React単体でのSSR実装は非常に複雑で、メンテナンスの負担が増大します。検索流入が重要なメディアサイト等では、デフォルトでSEOに強くない点は大きな弱点です。

初回の画面表示が遅れやすい

Reactを採用したアプリは、初回の画面表示であるファーストビューが遅れる傾向にあります。ブラウザが巨大なJavaScriptファイルを読み込み、実行を終えるまで表示が始まらないためです。

表示の遅延は以下の状況で特に顕著となります。

  • 接続環境が不安定なモバイル端末での閲覧
  • アプリの規模が大きくコード量が多い場合
  • APIからのデータ取得に時間がかかる場合

Next.jsが持つ画像最適化や静的サイト生成(SSG)などの高速化機能には及びません。パフォーマンスが離脱率に直結する現代において、初回ロードの遅延は無視できないリスクです。

Next.jsを採用するメリット

Next.jsとReactを象徴するデジタルな抽象イメージの比較。

Next.jsはReactをベースに開発されたフルスタックのWebフレームワークです。ReactがUI構築ライブラリであるのに対し、Next.jsはサーバーサイド機能や最適化ツールを標準で備える違いがあります。モダンなWeb開発で選ばれる理由を以下で解説します。

事前レンダリングによりSEO対策に強い

Next.jsを採用する最大の理由は、検索エンジン最適化であるSEOに極めて強い点です。サーバー側でHTMLを生成する事前レンダリング機能が備わっています。

React標準のCSRはブラウザでHTMLを組み立てるため、クローラーが内容を読み取れないリスクがあります。Next.jsは以下の手法を使い、クローラーが理解しやすいHTMLを即座に提供可能です。

  • SSR(サーバーサイドレンダリング):リクエストごとにサーバーでHTMLを生成
  • SSG(静的サイト生成):ビルド時にHTMLを事前に作成

コンテンツが最初からHTMLとして存在するため、Next.js SEO対策としても検索順位の向上に直結しやすくなります。

キャッシュ機能で表示速度を最適化できる

Next.jsは強力なキャッシュ機構とレンダリング手法により、ユーザーの待ち時間を最小限に抑えます。

SSGやISRを活用することで、一度生成したページをサーバーやエッジネットワークにキャッシュ可能です。具体的なメリットを以下に挙げます。

  • APIリクエストの削減によりサーバー負荷を抑え、高速レスポンスを実現
  • ISRでデータを更新しつつ、ユーザーにはキャッシュされた高速ページを表示

Reactのみではデータ取得のたびに待ち時間が発生しがちですが、Next.jsキャッシュ機能を活用するNext.jsはその遅延を解消します。

ルーティング機能が標準搭載されている

Next.jsはファイルシステムベースのルーティングを標準搭載しており、効率的な開発が可能です。

React自体には画面遷移を制御する機能がないため、React Routerなどの外部ライブラリを導入する必要があります。Next.jsでは特定のディレクトリにファイルを配置するだけで、自動的にURLパスが割り当てられる仕組みです。

  • ライブラリ選定や複雑なルーティング定義が不要になり、設定が簡略化される
  • プロジェクト構造が直感的になり、チーム開発での一貫性を維持できる

標準化されたルーティングにより、コードをシンプルに保ちながら開発スピードを高められます。

画像やフォントサイズを自動で最適化できる

パフォーマンス向上を助ける自動最適化機能が充実している点も、Next.jsの大きな特徴です。

表示速度を低下させる要因である画像やフォントの読み込みを、専用コンポーネントで自動処理します。

  • next/imageの使用で、デバイスに応じたリサイズや遅延読み込みを自動実行
  • next/fontにより、読み込みの高速化や表示のズレであるレイアウトシフトを防止

高度な知識が必要な実装も、Next.jsなら導入するだけで最高水準のパフォーマンスを維持できます。

Next.jsを採用するデメリット

Next.jsとReactの構造的な違いを抽象的な光るキューブで表現した画像

Next.jsは強力なフレームワークですが、導入時に考慮すべきデメリットも存在します。ReactとNext.jsの違いを理解した上で、特に以下の3点に注意が必要です。

学習コストが高い

React単体での開発に比べ、Next.js独自の概念を習得する手間がかかります。ライブラリであるReactに対し、Next.jsはフルスタックな機能を持つフレームワークだからです。

開発者は以下の要素を新しく学ぶ必要があります。

  • App Routerなどの独自ルーティング
  • サーバーコンポーネントとクライアントコンポーネントの使い分け
  • SSRやSSGといったデータ取得の仕組み

学習項目をReactと比較すると、Next.jsでは習得すべき範囲が大きく広がります。基本概念としてReactの全知識に加えApp Routerの理解が求められ、データ取得もuseEffectによる外部通信からfetchや専用APIの活用へと変わります。学習を効率よく進めるならNext.jsチュートリアルを活用すると体系的に習得しやすく、特にNext.js 15の破壊的変更を踏まえた最新仕様を意識することが重要です。

小規模なシステムではオーバースペックになりやすい

シンプルなWebアプリやSEOを重視しない社内ツールでは、機能が過剰になる場合があります。Next.jsの強みである高速化やSEO対策が、小規模なプロジェクトでは不要なケースも多いためです。

  • 単純なツールならVite等を用いた標準的なReact開発で十分
  • 独自の最適化機能により、かえってコードが複雑になる
  • フレームワークの制約がカスタマイズを妨げる

目的が不明確なまま導入すると、不必要にリソースを消費するリスクを伴います。

インフラ環境の構築に手間がかかる

Next.jsの機能をフル活用するには、静的ホスティング以上の高度なインフラ環境が求められます。SSRやISRを利用する場合、Node.jsを実行できるサーバー環境が必要です。

具体的なインフラ構成の選択肢は以下の通りです。

  1. Vercelの利用:設定は容易だが、商用利用時のコストに注意が必要
  2. 自前サーバーでの運用:ビルドやキャッシュ管理、Node.js環境の最適化を自分で行う
  3. エッジランタイムの活用:ホスティング環境による制約を考慮する

高機能な仕組みを実現するために、運用コストや専門知識が必要になる点はReactとの大きな違いです。

Next.jsとReactの違いを踏まえた技術選定の判断基準

Next.jsとReactの違いを象徴する光る2つのクリスタルキューブの比較画像

Next.jsとReactの違いを理解することは、プロジェクトの成功に欠かせません。ReactはUIを構築するためのライブラリであり、Next.jsはそれを拡張した多機能なフレームワークです。ライブラリであるReactは自由度が高いものの、ルーティングなどの仕組みを自身で整える必要があります。Next.jsは開発に必要な機能が標準化されており、多様なレンダリング手法を選択できる点が魅力です。

SEO対策を最優先する場合

検索エンジンからの流入を重視するサイトでは、Next.jsとReactの違いが顕著に現れます。Next.jsはサーバー側でHTMLを生成する仕組みを標準で備えているため、SEOにおいて非常に有利です。

Reactの基本であるクライアントサイドレンダリングは、ブラウザでの処理を待つため情報の認識に時間がかかります。Next.jsを利用すれば、クローラーが即座に内容を把握できるため、検索順位の向上が期待できるでしょう。

  • サーバー側でHTMLを作るため、クローラーが情報を素早く取得可能
  • 初期表示が速いため、ユーザー体験が向上しSEOにも好影響
  • ページごとにメタタグを動的に設定しやすい

認証が必須の管理画面を構築する場合

ログイン機能が必要な管理画面の開発では、Next.jsを選ぶことで作業効率が向上します。Next.jsにはAPI Routesという機能があり、サーバー側の処理をフロントエンドと同じプロジェクト内で管理可能です。

Reactで同様のシステムを作るには、別途サーバー用フレームワークを組み合わせる手間が発生します。認証ロジックやデータベース連携を一つの仕組みで完結させたい場合は、Next.jsが適しているでしょう。

  • Next.jsは、認証ロジックやセッション管理を単一の構成で実装可能
  • Reactは、フロントエンドのみを担当するためバックエンドの別途構築が必要

シンプルなUIを作成する場合

特定のページに配置するボタンや簡単なツールを作るなら、Reactの採用が適しています。Reactは非常に軽量なライブラリであり、最小限の構成で開発を始められる点がメリットです。

小規模なプロジェクトにとって、Next.jsの多機能さは過剰な負担になる場合があります。シンプルなUI構築においては、Reactの柔軟性と軽快さを活かすのが賢明です。

  • 既存サイトへ動的なパーツを追加したい場合
  • ページ遷移がない計算機などのシングルページツール
  • 基本のUI構築に集中して学習コストを抑えたい場合

コンテンツ量が多く更新頻度が高い場合

ページ数が膨大で更新が頻繁なサイトでは、Next.jsの機能が大きな力を発揮します。ISRという機能を使えば、サイト全体を再ビルドせず、特定のページだけを最新の状態に更新可能です。

大規模サイトをReactのみで構築すると、表示負荷やコードの管理が複雑になる課題が生じます。Next.jsならファイルの配置がそのままURLになるため、秩序を保ちながら拡張できるのが特徴です。

ReactからNext.jsへ移行する手順

Next.jsとReactの構造的な違いを抽象的な光のオブジェで表現した画像

既存のReactプロジェクトをNext.jsへ移行すると、SEO対策に有効なサーバーサイドレンダリングや、表示速度を高める静的サイト生成の恩恵を受けられます。移行作業では既存の依存関係を整理し、Next.js独自のルールに従って構造を再構築するプロセスが必要です。

効率的でミスのない移行を実現するために、5つのステップで順序立てて進めていきましょう。

① 既存システムの依存関係を洗い出す

移行の最初のステップは、現在のReactプロジェクトで管理されているライブラリや設定ファイルを正確に把握することです。Next.jsはルーティングやビルド設定を標準機能として持っているため、既存ライブラリと機能が重複する場合があります。

具体的には、以下の項目を重点的にリストアップしてください。

  • package.jsonの依存関係(reactやreact-router-domのバージョンなど)
  • ルーティングの実装箇所(Link、useLocationなど)
  • 設定ファイル(tsconfig.jsonやwebpack.config.jsなどの独自定義)
  • 環境変数(.envファイルで定義されている変数の命名規則)

特にReact Routerによる動的なページ遷移は、Next.jsのファイルシステムベースのルーティングに置き換えが必要です。事前の特定を欠かさないようにしましょう。

② 新環境に必要な関連パッケージを導入する

次にNext.jsを動作させるためのコアパッケージを導入し、アプリケーションの基盤となる設定ファイルを生成します。React単体では外部ライブラリを組み合わせていた機能を、フレームワークの標準機能に統合していく作業で、新規プロジェクトでのNext.js環境構築とほぼ同じ流れになります。

導入の手順を以下にまとめました。

  1. コマンド npm install next react react-dom を実行し、最新のNext.jsをインストールする
  2. package.jsonのscriptsセクションをNext.js用に書き換える
  3. 全ページ共通のレイアウトを管理する _app.js と、HTMLの最外殻をカスタマイズする _document.js を作成する

React RouterとNext.jsの基本的な役割の違いは以下の通りです。

機能React (SPA)Next.js
ルーティングReact Routerなどのライブラリが必要ファイルシステムベースで自動生成
メタタグ管理React Helmetなどを使用標準のMetadata APIなどで管理
ビルド設定Webpackなどの詳細な設定が必要標準で最適化済み

③ 規定された仕様へディレクトリ構造を変更する

Next.jsはファイルシステムベースのルーティングを採用しているため、ディレクトリ構造をフレームワークの仕様に合わせる必要があります。この作業により、各ファイルが自動的にURLパスとして認識される仕組みです。

具体的なディレクトリ配置の例を確認しましょう。

  • pages/ ディレクトリ:既存の各画面コンポーネントをここに配置
  • pages/index.js:既存のApp.jsの内容をトップページとして配置
  • styles/globals.css:全体の共通スタイルを配置し _app.js で読み込み

ファイル名と構成を整理することで、ルーティングをコードで記述する手間が省けます。プロジェクトの保守性を高める際にも有効な手法です。

④ データ取得や画面遷移のロジックを修正する

構造が整ったら、アプリケーション内部のロジックをNext.jsの仕様に最適化します。クライアント側で行っていた処理をサーバー側で処理するように変更すれば、パフォーマンスとSEOが大幅に向上するはずです。

修正すべき主なポイントをリストアップしました。

  • 画面遷移:react-router-dom の Link を next/link へ置き換える
  • データ取得:useEffectによる取得からサーバーコンポーネント等での取得へ移行
  • 画像最適化:imgタグを next/image コンポーネントへ置き換える
  • ルーティング操作:useHistoryなどを next/router の useRouter へ変更

特にページコンポーネントがデータ取得を担当し、下位コンポーネントが表示に専念するよう責務を分離することが重要です。

⑤ 本番環境に向けてビルド処理を実行しデプロイする

最後の手順は、作成したアプリケーションをビルドし、正しく動作することを確認した上でデプロイすることです。Next.jsはビルド時に静的ファイルの生成や最適化を自動で行うため、エラーがないか厳密にチェックしましょう。

以下の手順で最終確認を行います。

  1. npm run build を実行し、エラーなくビルドが完了することを確認する
  2. npm start でローカル環境を起動し、ページ遷移やデータ取得を検証する
  3. カスタムエラーページを作成し、404エラーなどのハンドリングを実装する
  4. Vercelなどのプラットフォームへデプロイし、本番環境で挙動を確認する

ビルドエラーが出た際は、windowなどのブラウザ専用APIがサーバーサイドで干渉していないか確認してください。プラットフォームごとのNext.jsデプロイ手順を押さえれば、Reactプロジェクトは高性能なアプリケーションへと進化します。

まとめ:Next.jsとReactの違いはフレームワークとライブラリの差

Next.jsとReactの違いを理解するには、それぞれの役割を知ることが大切です。本記事では、レンダリング方式やルーティング機能といった技術的な相違点から、メリットとデメリットを詳しく解説しました。

ReactはUI構築に特化した柔軟なライブラリですが、Next.jsはSEO対策や表示速度の最適化を標準装備した強力なフレームワークです。プロジェクトの規模やSEOの必要性に応じて、適切な技術選定を行うための判断基準が明確になったはず。

本記事のポイント

  • Reactは自由度が高い半面、SEO対策やルーティングには追加の設定が必要
  • Next.jsはSSRやSSGを標準搭載しており、高性能なWebアプリを効率的に開発できる
  • シンプルなUI構築か高性能なWebサービスかによって、最適な選択肢が異なる

Next.jsとReactの違いを正しく把握すれば、開発効率とユーザー体験を両立させたモダンなフロントエンド開発が可能です。自身のキャリアやプロジェクトに合わせた選定ができれば、エンジニアとしての市場価値も高まります。

技術選定やフレームワークの導入に関する具体的な相談を受け付けています。貴社のプロジェクトを成功に導く最適な開発プランを提案。

参考文献

  1. React 公式ドキュメント - Reactについて
  2. Next.js 公式ドキュメント - Next.jsとは
  3. 国立情報学研究所 CiNii Research - Reactとフレームワーク関連論文検索

執筆者

MT Templates 編集部
MT Templates 編集部

編集部

Next.jsやAIを活用したモダンWeb開発・SEO実装に関する情報を発信。SEOに最適化したモダンWebサイト制作、設計ノウハウ、構造化データや内部リンク設計などを中心に扱っています。

監修者

大野 浩史
大野 浩史

MT Templates 代表/編集長

海外メディア企業でSEOエディターとして従事後、独立。複数メディア運営の経験をもとに、Next.jsやAIを活用したWeb開発・SEO技術を発信。リード獲得につながるサイト構築からSEO設計まで一貫したサポートを提供している。

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