Next.jsのバージョン確認と違いは?5つの移行手順【プロ解説】

モダンWeb開発

この記事のポイント

Next.jsのバージョン確認はnpm list nextコマンドで即座に取得可能。v13でApp Router、v15でキャッシュ挙動が刷新され、v16は起動速度400%向上。移行時は破壊的変更と依存ライブラリの互換性を事前に確認し、codemodで自動対応するのが安全。

Next.jsのバージョン確認と違いは?5つの移行手順【プロ解説】

現在のNext.js バージョンを確認する具体的な方法や、各バージョンの違い、最新版へアップデートする際の注意点を知りたいと考えていませんか。

こうした疑問を解決するために、本記事では以下の内容を詳しく解説します。

本記事の内容

  • 現在使用しているバージョンの確認方法
  • 主要バージョンごとの新機能と変更点の比較
  • 安全に最新版へアップデートするための具体的な手順

Next.js バージョンを正しく把握し、プロジェクトに合わせて最適な選択をすることは非常に重要です。適切な管理を行うことで、開発効率とアプリケーションのパフォーマンスを最大化できるでしょう。

最新のフロントエンド技術をキャッチアップし、エンジニアとしての市場価値を高めるための一助となれば幸いです。詳細は以下で紹介します。

現在のNext.jsのバージョンを確認する方法

ターコイズに光るNext.jsのロゴと進化するシステムをイメージした近未来的なサーバーの画像

Next.jsとはReactベースのフレームワークで、プロジェクトの保守や新機能の導入を考えるときNext.js バージョンを正しく知ることが重要です。Next.jsはアップデートが速く、バージョンによって使える機能やReactとの相性が大きく変わります。

バージョンリリース日サポート状態最新の修正版
Next.js 162025年10月22日Active LTS16.0.10
Next.js 152024年10月21日Maintenance LTS15.5.9
Next.js 142023年10月26日サポート終了14.2.35

最新版ではセキュリティの向上やパフォーマンスの改善が行われています。自分の環境がどの段階にあるか、以下の3つの方法で確認しましょう。

コマンドラインでの確認

ターミナルからパッケージマネージャーのコマンドを打つのが、最も確実で速い方法です。実際にインストールされている正確なNext.js バージョンが表示されます。

  1. プロジェクトのフォルダへ移動する
  2. 以下のコマンドを入力する
    • npmを使う場合:npm list next
    • yarnを使う場合:yarn list next
    • pnpmを使う場合:pnpm list next

実行すると「next@16.0.10」のように現在の数値が出てきます。実稼働している数値がわかるため、不具合を調べるときにも役立つはずです。

package.jsonでの確認

プロジェクト設定ファイルのpackage.jsonを見ると、指定されているNext.js バージョンを確認できます。dependenciesという項目の中に、使用中の数値が記載されているはずです。

  • "next" "16.0.10"
  • "next" "^15.5.0"

ただし、先頭に記号がある場合は、実際に動いているものと少しズレがあるかもしれません。より厳密な数値を知りたいときは、ロックファイルを検索するかコマンドでの確認をおすすめします。

ブラウザの開発者ツールでの確認

ソースコードを直接見られないサイトであれば、ブラウザの開発者ツールを活用しましょう。Next.jsで構築されたページは、特定の構造でファイルを読み込んでいます。

  1. ブラウザで検証画面を開く
  2. ネットワークやソースのタブを選択する
  3. 「_next/static/」から始まるパスを探す

読み込まれるスクリプトの情報をたどれば、間接的に数値を特定できます。開発環境なら、コンソール画面にバージョン情報が出力されているケースも多いです。

Next.jsの主要バージョンごとの機能の違い

Next.jsのバージョン進化を象徴するターコイズブルーの抽象的な階層構造とロゴの画像

Next.jsはReactベースのフレームワークとして、急速な進化を続けています。Next.js バージョンが上がるごとに、開発体験とパフォーマンスが向上しました。

特にレンダリング手法やルーティングは、近年で劇的な変化を遂げています。各バージョンの主な特徴を以下にまとめます。

  • Next.js 13:App Routerを導入し、Server Componentsを標準採用。
  • Next.js 14:Turbopackの安定化とServer Actionsの正式リリースで開発環境を高速化。
  • Next.js 15:キャッシュ挙動を最適化し、React 19へ対応。
  • Next.js 16:起動速度が400%向上するなど、ビルドパフォーマンスが劇的に改善。

Next.js 13で導入された App Router

Next.js 13における最大の変更点は、App Routerの登場です。従来のPages Routerよりも柔軟なディレクトリ構造を実現しました。

  • appディレクトリによるルーティング
  • Server Componentsを標準採用
  • 並列ルートやインターセプトルート

このバージョンはJavaScript量を削減し、サーバー側で効率的に描画する設計です。

Next.js 14のパフォーマンス改善

Next.js 14では、開発環境の高速化と安定性に重点が置かれました。ビルドツールの進化により、待ち時間が大幅に短縮されています。

  1. Turbopackの安定化による起動速度向上
  2. Server Actionsの正式リリース
  3. 部分プリレンダリングの実験的導入

大規模なプロジェクトでも、開発効率を大きく改善できるアップデートとなりました。さらに進化したNext.js 16の新機能も合わせて確認しておくと、移行戦略を立てやすくなります。

Next.js 15の変更点

Next.js 15では、開発者の意見を反映してデフォルトの挙動が見直されました。特にキャッシュの取り扱いが大きく変化しています。

  • fetchリクエストを原則キャッシュしない設定へ変更
  • 最新のReact 19をサポート
  • クライアントナビゲーションを強化したFormコンポーネント

意図しない古いデータの表示を防ぎ、より予測しやすい開発が可能です。

バージョン別の対応状況

プロジェクトで使用中のNext.js バージョンを把握し、適切に更新することが大切です。現状の確認とアップデートは以下の手順で行います。

  • package.jsonのnextという項目で現在の版を確認
  • コマンド「npx next@latest upgrade」で最新版へ更新
  • 実行にはNode.jsのLTSバージョンが必要

アーキテクチャの変更を伴う場合は、公式ガイドを読みながら段階的に進めてください。運用の安定性を高めるためにも、定期的な確認を推奨します。

Next.jsの最新バージョンの新機能

ターコイズ色に輝くNext.jsのロゴと進化を象徴する多層構造の抽象イメージ

Next.jsは進化の早いフレームワークで、最新バージョンではパフォーマンスが大幅に向上しました。2024年現在の最新安定版はReact 19への完全対応やキャッシュ戦略の見直しが行われています。

最新のNext.js バージョンにおける主要な新機能を紹介します。以前のバージョンからの進化点を詳しく解説しましょう。

レンダリング方式の最適化

最新のNext.jsでは、レンダリング方式がより直感的で一貫性のあるものへ最適化されました。開発環境と本番環境における挙動の不整合が解消されています。

Next.js バージョンごとの違いは以下の通りです。

項目Next.js 14以前Next.js 15以降
本番環境のデフォルト挙動キャッシュデータが表示されやすいページ遷移ごとに最新データを取得
環境間の整合性開発と本番で挙動が異なる場合がある開発・本番ともに常に最新データを表示
サポートするReactバージョンReact 18React 19

最新のNext.js バージョンはReact 19をサポートしており、非同期処理が効率化されました。ユーザーは常に最新の状態をストレスなく閲覧可能です。

データフェッチの強化

最新バージョンでは、データ取得とフォーム操作の連携が一段と強化されました。大きな追加要素として、標準のFormコンポーネントが導入されています。

主な強化ポイントをまとめました。

  • Formコンポーネントの追加により、クライアントサイドのナビゲーションを維持したまま送信できます。
  • Server Actionsのセキュリティが向上し、安全にデータを更新できるようになりました。
  • 特定のステータスに応じたエラーページが、従来よりも容易に実装可能です。

開発者は複雑なライブラリを使わず、セキュアで高速なデータ操作を実現できます。Next.js バージョンアップにより、開発効率はさらに高まるはずです。

キャッシュ制御の柔軟性向上

Next.js バージョン15以降では、キャッシュ設定が「常に最新」を優先する形にシフトしました。意図しない古い情報の表示を防ぎ、必要な箇所だけを高速化できます。

キャッシュ制御における主な変更点は次の3点です。

  1. ページ遷移のたびに最新データを取得するため、不必要なキャッシュ依存が減少しました。
  2. codemodツールを活用すれば、依存関係の更新やコード変換を自動で行えます。
  3. 特定のタグに基づいて、細かくキャッシュを無効化する制御が可能です。

プロジェクトのNext.js バージョンを確認するには、package.jsonの記述をチェックしましょう。詳細なNext.jsキャッシュの制御も合わせて理解しておけば、安全かつ迅速に最新機能を導入できます。

Next.jsの最新バージョンへ移行すべきかの判断基準

Next.jsのロゴとターコイズブルー of データラインが輝く近未来的なアップグレードのイメージ

Next.jsは頻繁にアップデートを行い、常にパフォーマンス向上や新機能の追加を続けています。最新のNext.jsバージョンへの移行を検討する際は、プロジェクトの実情に合わせた慎重な判断が必要です。

Next.jsバージョンの主な変遷と変更点は以下の通りです。

バージョン主な変更点最小要件(Node.js)
v12SWCコンパイラの導入による高速化v12.22.0以上
v13App Routerの導入とTurbopackの登場v14.6.0以上
v14Server Actionsの安定化v18.17.0以上
v15以降React 19対応とキャッシュ挙動の変更v18.18.0以上

現在のバージョンを確認するには、package.json内のdependenciesセクションをチェックしましょう。移行の是非を判断するための具体的な指標を順番に解説します。

必要な機能の有無

最新バージョンへ移行する大きなメリットは、開発効率を劇的に高める新機能を利用できる点にあります。最新の機能を活用することで、長期的なメンテナンスコストを抑えることが可能です。

例えば、以下のような機能が必要な場合は積極的に移行を検討しましょう。

  • App Router:Layouts機能を活用して複雑な状態管理をシンプルにしたい場合
  • Server Actions:サーバー処理をAPIエンドポイントなしで直接記述したい場合
  • Turbopack:開発サーバーの起動速度やHMRを大幅に高速化したいプロジェクト
  • 最新のReactサポート:React 19以降の新機能や最適化されたフックを使いたいケース

App Routerは現在の標準構成となっており、将来の技術的負債を避けるために重要です。新規開発が多いプロジェクトでは、これらの機能が使えるNext.jsバージョンへのアップデートが不可欠でしょう。

移行にかかる工数の見積もり

移行を決定する前に、実装にかかる具体的な工数を見積もることが大切になります。バージョン間の差異が大きいと、コード修正やテストに多くの時間を費やすからです。

移行作業には主に以下の手順が含まれます。

  1. 依存ライブラリの互換性チェック:TypeScript環境では型定義パッケージの更新も必要
  2. Node.jsバージョンの確認:v14以降の利用にはNode.js 18.17以上への対応が必須
  3. 非推奨機能の置換:v14でのnext export削除に伴う設定変更など
  4. 動作検証:破壊的変更によるバグを特定するための入念なテスト

Pages RouterからApp Routerへの完全な移行は、ディレクトリ構造の刷新を伴うため大規模な作業となります。まずはマイナーバージョンのアップデートから進め、段階的に対応するのが現実的な選択です。

アプリケーションへの影響度

最後に、移行が実行環境やパフォーマンスに与える影響を正しく評価しましょう。最新バージョンは性能が高い一方で、サーバーやインフラ側の制約を受ける可能性があるためです。

アプリケーションへの主な影響は以下の通りです。

  • インフラ要件:Node.jsの最小制限によりVercelやAWSなどの設定変更が必要
  • デプロイ速度:SWCやTurbopackの恩恵でCI/CDの実行時間が短縮される
  • SEOと表示速度:Server Componentsの活用でJavaScript量が減りスコアが向上
  • 破壊的変更のリスク:API変更への対応を怠るとビルドエラーやサービス停止を招く

セキュリティパッチが終了する古いNext.jsバージョンを使用している場合は、早急な移行が推奨されます。安定稼働が最優先のシステムでは、リスクと恩恵を天秤にかけて慎重に計画を立ててください。

Next.jsを新しいバージョンへアップデートする手順

Next.jsのバージョンアップを象徴するターコイズブルーの先進的なデジタル建築のイメージ

Next.js バージョンを最新に保つことは、パフォーマンスの向上やセキュリティ修正の適用に重要です。特に最新のNext.js 16では、React 19との統合やキャッシュ機能の強化により開発効率が劇的に高まります。

安全に作業を進めるためには、体系的な手順に沿って更新を行う必要があります。計画から動作確認までを網羅した5つのステップを確認しましょう。

① 移行に向けたロードマップを作成する

アップデートを成功させる第一歩は、現状を把握して移行のスコープを明確にすることです。メジャーアップデートには破壊的変更が含まれることがあり、無計画に進めると依存関係の解決に時間がかかります。

まずは既存機能の維持を最優先とし、新機能の導入は安定稼働を確認した後のフェーズに切り分けるのが定石です。ロードマップ作成の際は以下の手法を検討してください。

  • 既存ライブラリの互換性チェック
  • 次世代のAIツールを活用したアップグレード作業の自動化支援

② Node.js環境を更新する

Next.js バージョンを新しくするには、実行環境であるNode.jsの更新が欠かせません。最新のNext.jsを安定して動かすためには、ES Modulesをサポートしている環境が必要です。

プロジェクトの要件に合わせて、以下の最小バージョン以上であることを確認してください。

項目推奨・必須要件
最小Node.jsバージョン12.22.0以上
推奨環境LTS(長期サポート)バージョンの使用

Node.jsが古いと、インストール時のエラーやビルド時の不具合が生じます。nvmやvoltaなどの管理ツールを用いて適切なバージョンへ切り替え、必要に応じてNext.js環境構築の手順を見直しておきましょう。

③ Reactバージョンの整合性を確保する

Next.jsはReactベースのフレームワークであるため、両者の整合性をとる必要があります。最新のNext.js 16ではReact 19が標準ですが、段階的にアップデートを進めるのが安全です。

以下のリストの手順で更新を進めることを推奨します。

  1. TypeScriptをv5.5以上(推奨v5.8.3以上)へ更新して型定義を正しく扱う
  2. React 18.3を経由して破壊的変更を警告として事前に検知する
  3. 警告解消後にReact 19本体をインストールする

AIツールを使用する場合でも、Reactの更新は手動で行うケースが多いため注意が必要です。前提としてNext.jsとReactの違いを整理しておくと、依存関係の判断もスムーズです。

④ Next.js本体のパッケージを更新する

環境が整ったら、Next.js バージョンを上げるための本体パッケージ更新を実行します。変更差分を最小限にするため、現在のメジャーバージョンの最終版に上げてから次へ進むのが賢明です。

標準的なアップデートコマンドは以下の通りとなります。

  • npmを使う場合:npm i next@latest react@latest react-dom@latest
  • yarnを使う場合:yarn add next@latest react@latest react-dom@latest

Next.jsが提供する「codemod」の活用も非常に効果的です。npx @next/codemod@latest コマンドを実行すれば、新しいAPIへの移行に伴う修正作業を自動化できます。

⑤ 更新後の動作を確認する

パッケージの更新後は、アプリケーションが正常に動作するか徹底的に検証します。キャッシュをクリアするため、まずは.nextディレクトリを削除してから開発サーバーを起動してください。

確認の際は、以下のチェックリストを活用しましょう。

  • ビルドの成功:npm run build が正常に完了するか
  • 自動修正外のコード:コンソールに非推奨APIの警告が出ていないか
  • 依存ライブラリの動作:外部ライブラリに起因するエラーがブラウザで発生していないか

安定確認後は「use cache」などの新機能を段階的に取り入れ、パフォーマンスの最大化を図ります。

Next.jsのバージョンをアップデートする前のチェックリスト

ターコイズに光るNext.js의ロゴと進化するデータブロックの概念図

Next.jsは頻繁にアップデートが行われ、2026年時点でも最新のNext.jsバージョンが公開されています。バージョンアップは性能向上に役立ちますが、既存コードへの影響を事前に把握することが重要です。

安全に作業を進めるために、4つの重要項目を必ず確認しましょう。これらを準備することで、アップデート時のトラブルを最小限に抑えられます。

外部ライブラリとの互換性の確認

Next.jsのバージョンを上げると、依存するReactの最小要件などが変更される場合があります。使用中の外部ライブラリが新しい環境に対応しているか、事前に調査が必要です。

特に最新のNext.jsバージョンでは、標準機能の変化がライブラリの動作に影響を与えるケースもあります。各バージョンのサポート状況は以下の通りです。

  • Next.js 16(Active LTS):最新のReactが必要。新APIが中心となる構成。
  • Next.js 15(Maintenance LTS):キャッシュ挙動やServer Actionsが強化されたバージョン。
  • Next.js 14(サポート終了済):セキュリティ更新を含めサポートが終了しており、早急な移行を推奨。

破壊的変更に関するドキュメントの確認

メジャーアップデートには、以前の記述が動かなくなる破壊的変更が含まれることが一般的です。公式ドキュメントを読み込み、自社のコードに影響がないか照らし合わせる必要があります。

脆弱性対応のためのマイナーアップデートでも、特定の挙動が変わることがあります。最新リリースの変更点を把握し、修正が必要な箇所をリストアップしましょう。

  • 公式のアップグレードガイドを最初から最後まで参照する
  • 破壊的変更のセクションで自社の利用機能を確認する
  • エラーハンドリングなど基本機能の仕様変更をチェックする
  • 報告されているNext.js脆弱性への対策状況も合わせて確認する

アップデート前のバックアップの取得

作業中に予期せぬエラーが起きた場合に備え、現在の安定した状態を保存しておくことが不可欠です。まずはpackage.jsonを見て、現在の正確なNext.jsバージョンを記録してください。

万が一問題が発生しても、以前の環境へすぐに戻せる体制を整えます。具体的な手順は以下の通りです。

  1. Gitなどの管理システムで現在のコードをプッシュする
  2. アップデート作業専用の切り替え用ブランチを作成する
  3. 依存関係を定義するファイルを個別にバックアップする
  4. 影響範囲の広い変更がある場合は、本番環境へのNext.jsデプロイ前にステージングで検証する

ステージング環境でのテスト計画の策定

本番環境へ反映する前に、必ず検証用のステージング環境で動作テストを実施します。実行環境であるNode.jsの最小バージョン要件が変わることもあるため、注意が必要です。

テスト計画を立てる際は、以下のポイントを重点的にチェックしてください。

  • キャッシュのデフォルト挙動の変化に伴うデータ更新の確認
  • リンク遷移や画像表示のパフォーマンスと安定性の検証
  • カスタムエラーページが正しく表示されるかの確認

ビルド後の環境でなければ発生しない不具合もあるため、本番に近い構成でのテストを推奨します。

Next.jsのバージョン移行で発生するエラーの対処法

Next.jsのバージョン進化を象徴するターコイズ色に輝くハイテクなデータコアのイメージ

Next.jsのバージョン移行では、依存ライブラリの不整合や仕様変更によるエラーが起こりやすくなります。トラブルを防ぐためには、公式の移行ツールを活用しながら変更点を正確に把握することが大切です。

依存関係の競合によるインストール失敗時の対応

最新のNext.jsバージョンへ更新する際、依存関係(Dependencies)の競合が最初のリスクとなります。Next.jsが要求するReactやNode.jsのバージョンが既存ライブラリと一致しないことが原因です。

たとえばNext.js 15はReact 19をサポートしており、古いライブラリが未対応だとインストールに失敗します。公式ツールのcodemodを使用すれば、依存関係の自動更新とコード変換を安全に進めることが可能です。

  • codemod CLIの活用:npx @next/codemod@canary upgrade latest を実行して自動更新を行います。
  • Node.jsバージョンの確認:最新版の利用にはNode.jsのLTS(安定版)への更新が欠かせません。
  • Reactバージョンの整合性:各バージョンが求める最小要件を満たしているかチェックしてください。

主要なNext.jsバージョンごとの要件は以下の通りです。

Next.jsバージョン推奨Reactバージョン最小Node.jsバージョン
Next.js 12以前React 17.0.212.22.0以上
Next.js 13 / 14React 18.2.018.17.0以上
Next.js 15以降React 19.0.018.18.0以上

ルーティング変更に伴う画面表示の不具合への対応

移行後にページが映らないトラブルは、ルーティングの仕様変更が関係しているかもしれません。Next.jsはバージョン13でPages RouterからApp Routerへ大きく転換しました。

ファイルシステムのルールやメタデータの定義が変わったため、最新バージョンへの移行時は規則の再確認が必要です。以下の手順で対応を進めてください。

  1. バージョン確認:package.jsonのdependenciesで現在のNext.jsバージョンを正確に把握します。
  2. 予約済みファイル名の確認:layout.jsやpage.jsが正しい位置に配置されているか精査してください。
  3. 新コンポーネントへの置き換え:Next.js 15の新機能であるFormコンポーネントなどを使い、挙動を安定させます。

最新のNext.js 15.1以降はエラーページの拡張も行われています。非認証時の制御などを適切に実装することで、ユーザー体験の低下を確実に防ぎましょう。

キャッシュ設定に起因するビルドエラーの解消

本番環境だけでエラーが出る場合は、キャッシュ挙動の変更が影響している可能性があります。Next.js 14までは環境によりキャッシュの持続性が異なり、トラブルの原因になっていました。

Next.js 15ではキャッシュ制御が直感的になりましたが、移行の際は明示的な設定変更が求められます。解消のポイントをリストでまとめました。

  • fetch関数のデフォルト挙動:Next.js 15ではキャッシュの初期値が変わったため、必要に応じてno-storeを指定してください。
  • Server Actionsのセキュリティ:最新のNext.jsバージョンでは保護が強化されており、エンドポイントの設定見直しが必要な場合があります。
  • ビルド出力形式:serverless出力を使っている場合は、最新のドキュメントに沿ってoutput設定を調整します。

進化を続けるNext.jsのバージョンアップは、開発効率と性能を大きく向上させます。codemodによる自動修正を基本とし、ルーティングやキャッシュの論理構造に注意して作業を進めましょう。

まとめ:Next.jsのバージョンを把握して計画的にアップデートしよう

現在のNext.js バージョンを確認し、各世代の機能差や安全なアップデート手順を把握することが重要です。進化の速いフレームワークだからこそ、特性を理解して開発効率を高めましょう。

App Routerの導入やパフォーマンス改善など、世代ごとの違いはアプリの品質に直結します。適切な管理を行うことで、最新の機能を最大限に引き出すことが可能です。

本記事のポイント

  • コマンドやpackage.jsonで現在のNext.js バージョンを正しく把握する
  • 新機能の利点と移行工数を比較して最適な更新タイミングを判断する
  • 依存関係や破壊的変更を事前に確認し、テスト環境でリスクを最小化する

この記事の内容を実践すれば、バージョン管理の不安が解消されます。高速で保守性の高いサイト制作が可能になり、ユーザー体験の向上にもつながるはず。

エンジニアのスキルアップを促し、最新のフロントエンド技術を活用しましょう。「自社プロジェクトの移行を専門家に相談したい」という方は、ぜひお気軽にご連絡ください。

参考文献

  1. Next.js 公式ドキュメント - バージョンアップグレードガイド
  2. Next.js 公式ドキュメント - App Router 導入 (Next.js 13)
  3. Next.js 公式ドキュメント - Turbopack と Server Actions (Next.js 14)

執筆者

MT Templates 編集部
MT Templates 編集部

編集部

Next.jsやAIを活用したモダンWeb開発・SEO実装に関する情報を発信。SEOに最適化したモダンWebサイト制作、設計ノウハウ、構造化データや内部リンク設計などを中心に扱っています。

監修者

大野 浩史
大野 浩史

MT Templates 代表/編集長

海外メディア企業でSEOエディターとして従事後、独立。複数メディア運営の経験をもとに、Next.jsやAIを活用したWeb開発・SEO技術を発信。リード獲得につながるサイト構築からSEO設計まで一貫したサポートを提供している。

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